解体工事 よくあるトラブルと対策

解体工事の説明書

解体工事でのトラブルと対策についての検索が多かったのでお話していきます。

解体工事でトラブルと対策手段

起こりうるトラブル

施工編

パターン1

・近隣への工事案内や挨拶がされておらずクレームが起きる
本当に多く聞く原因です。通常工事の1週間前には近隣への工事案内に回り施工会社の名称と工事期間や責任者の連絡先、工事場所の住所や地図を記載した書面を手渡して説明をします。この最初の案内が無いとほぼ確実にそして様々なトラブルとなり起こります。振動や騒音のトラブルもそのひとつです。

対策
契約時に工事前の近隣への案内の方法内容の確認をする。確認した内容に不満が有る場合はこの時点で必ず要望を伝えて厳守してもらう。トラブルやクレームの危険を減らす上では、施主様にも同様に挨拶に回っていただけると格段に円滑に進みます。やはり長くお住まいで近所の方とのお付き合いもありますでしょうし、可能な限りしていただくと解体業者としても工事が行いやすくなります。

パターン2

・養生の為の仮設足場が無い
これもネット情報やクレーム原因として聞きます。通常木造住宅の解体工事では単管足場等にメッシュシートを貼って飛散した際に隣家への損害を防ぐ目的でされます。立地や周辺環境、構造により足場の種類や目的によって貼るシートの種類も変わります。
養生足場が無いため飛散した建物の一部が隣家の外壁に当たり破損した。埃が飛散してきて隣家等の外壁や屋根が汚れたなどのトラブルが起こります。

対策
ネットの記事などで養生足場の施工についてですが、3方向又は4方すべて囲って作業しない業者は悪質業者という内容を見掛けます。実際の現場では当然3方向4方向囲わないと駄目な物件も有りますが、養生足場は㎡数×単価で費用が掛かります。施主様の費用負担を考えると可能な限り少ない方が喜ばれますよね。不動産は2つとして同じ物は有りません、解体工事のプロとしてその物件にとって必要な範囲を作業的にも費用的にも検討した提案をしていくことが重要であり、その上で施主様の要望をお聞きし擦り合わせ決定していくものだと思います。埃の飛散による対策ですが、基本的には散水により飛散を抑えます。

パターン3

・整地の程度と地中埋設物の取り扱い
整地に関するトラブルは解体廃材が多く散らばり残っている、敷地内土の凸凹が酷いなどが代表的です。地中埋設物は撤去の際に追加費用として請求される金額がトラブルになることが多いです。

対策
整地に関しては廃材が散乱したまま完了と報告してくる業者は問題外として、工事期間中の天候が悪い場合土がぬかるんでわかりにくくなる事も有ったりはします。完了報告時に立ち会って確認することが大切です。遠慮せずに気になったものはしっかり伝えましょう。
地中埋設物に関しては見積もり時には確認できない為どの業者に依頼した場合でも追加費用が発生することが多いです。もし出てきた場合は立ち会って状況の確認をして撤去に掛かる費用の確認も必要です。
トラブルになるパターンは出てきた際に無断で撤去し、事後報告と追加費用を伝えられることです。その費用の額が高額になっていて騙されたんじゃないか?悪徳業者だったのか?って思わているのではないでしょうか。後述しますが、追加費用が発生する項目とその際には事前に報告し確認してから作業を行う取り決めをしておくことが大切です。解体業者からしても事前に確認出来ない埋設物などはどうしようもありませんし、撤去や処分には費用が掛かってしまいます。

見積もり~契約編

パターン1

・思っていた仕上がりと違う
ちらちらお聞きするトラブルです。境界の塀を解体して欲しかったのに残っている又は残して欲しかったのに解体された。大切にしていた庭木を残して欲しかったのに他の樹木と一緒に撤去されてしまった。

対策
基本的に現地打ち合わせの際に解体業者の方から塀は撤去しますか?樹木はすべて撤去で構いませんか?等の質問がされるかと思います。もし聞かれない場合は塀も撤去お願いします、樹木もこの木だけ残してくださいとしっかり伝えておきましょう。見積もり依頼時にあるのが立ち合いされず勝手に見て見積もりをして欲しいという方も居られます。思い違いは解体工事のトラブルに多く、無くすには可能な限り立ち会いして要望を伝えた上で業者からの質問や要望に対する施工の可不可を確認します。出来れば工事期間中にも状況を確認しに行って細かな要望を伝えておけば安心です。

パターン2

見積もり価格と請求費用が違う
これは解体工事のトラブルで一番心配に思う追加工事費用に関するものが多いです。見積もりを何社か取ってみて安かった1社に依頼したのに請求された金額は見積もりよりだいぶ高額になっていた。

対策
まずは見積もり内容の確認をしっかりしましょう。多いのが見積もりの総額しか見ていない、その価格の比較しかしていなく含まれていない別途工事が多く発生し結果見積もり価格以上の請求をされるケースです。見積もりは総額は勿論大切ですが、必要な工事内容がしっかりと含まれているか?口頭でのやり取りではなく見積書に記載されているか?記載されていなく口頭での返答だった場合は録音するなど後で言った言わないのトラブルにならないようにしておきます。
また見積書の内容の確認が大事なのは、価格を比較する際にも重要で工事範囲が違っていると価格の比較に意味が無くなります。

パターン3

・無許可業者及び無保険業者
これは解体工事のトラブルがほぼ起きます。
解体工事を行う為には建設業の許可又は解体工事業の登録が必要です。また建築会社や不動産業者の下請けとして産業廃棄物の運搬には作業廃棄物収集運搬業の許可が必要です。解体業を行う業者であれば持っていて当たり前の許可です。
無許可業者への依頼は違法工事のトラブルとなり、その時点で満足な工事にはなり得ません。
工事保険も同様に入っていて当たり前で、解体工事の場合長年事業を行う中で損害が発生する場合が有ります。作業時に建物の一部が飛散し隣家の外壁を傷付けた、重機が接触し塀を破損した、解体工事の場合補償額が大きくなる損害も多く保険の加入が必須になります。もし工事保険に加入していなく解体業者に資金が無かった場合、損害を出しても保証が出来ません。損害が出た際に言い訳や責任逃れを行う業者は無加入なのかもしれません。

対策
何か起きてからでは取り返しがつきません、解体工事の契約前には必ず許可証と保険加入の実態を確認しておくことが大切です。必要な許可を受けている、万が一の場合に備える、これは解体業者として最低限必要なことで業者としての善し悪し以前の問題です。

まとめ

解体工事のトラブル発生と対処法は「現地下見時に立ち会う」「見積もり内容を確認する」「契約時には追加費用の事項の確認」「許可証、工事保険の確認」最低限この部分に気を付けていただければ大丈夫だと思います。補足ですが下見時に来た担当者の雰囲気や印象も大事にしてください、第一印象が良く思われなかった場合高確率でダメな業者であることが多いです。

解体工事の出来はその後の売却や建替えなどに影響を与えます、細かなことをうるさく言うのも悪いな…などの遠慮は無用です。しっかりと伝えて要望に沿った工事をしてもらいましょう。

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