ここでは重機による解体工事と手壊し(手作業)による解体工事についてお話していきます。
当サイトをご覧になられているということは解体工事をお考えなのだと思います。
一般的に多いのは建替えや新築するため土地をお買いになったら古家が付いていたなどだと思います。その場合、通常は重機による解体工事を前提に考えます。
重機による解体工事
重機による解体工事は、建物を全壊する場合の基本的な方法です。工事の流れは以下の通りです。※具体的な流れはこちら
・事前工事
・養生足場工事
・内装の解体
・建物本体の解体
・廃材の分別と積込運搬、処分
・整地
重機による作業に当たるのは、建物本体の解体、廃材の積込、整地です。
今では考えられませんが、ひと昔前は分別など無くいきなり重機で解体していき、廃材も全て混載で処分が当り前でした。
今は建設リサイクル法に定められた品目やそれ以外の廃材に至るまで分別が徹底され、燃料や再生製品など再利用へと努力が続けられています。
ひと昔前のようにいきなり重機で解体することはできませんが、重機使用による解体工事が基本になります。
工期を短くし、費用を抑える
やはり工期を短縮でき、それに伴い費用も抑えられる点が一番かと思います。
解体工事費が近年高くなってきている原因は、処分費の高騰と人材確保のための人件費の高騰も大きな要因ですが、もうひとつ分別など手間の増加と工期が長くなる事で経費の増加も外せません。
より多くの作業を重機で行い、人力による手間を減らす工夫が解体業者には求められてくるかと思います。
手壊しによる解体工事
大きな重機は使用せず、すべてを人力もしくは小さな重機を使用して工事を行います。
手壊し解体工事になる要因は以下の場合に多いです。
・リフォーム工事に伴う内装の解体工事
・店舗テナントの現状回復工事
・通路が狭く建物まで重機が入れない
・建物の一部分を減築する縁切り解体工事
リフォーム工事に伴う内装の解体工事
リフォーム増改築工事をする上で最初にする工事が内装の解体工事です。
新しく変更になる部分の内装や造作物などを解体します。建物の解体工事と同じく内装材、住設機器、建具類、畳など手作業で解体し、分別しながら運搬車に積込み処分します。建物の解体時と違うのは、内装の解体でも既存の内装を残す部分と撤去する部分がありますから取合い箇所を如何に綺麗に解体するかが大事になってきます。取合い部分の出来と残すはずの箇所を間違って破損させたりと解体業者の質が問われます。
直接解体業者に発注する際の注意ポイントは、手壊しでの解体工事を得意としている解体業者に頼むこと、破損などに対応できる保険に入っているか、打合せ時にリフォーム会社の担当者さんに同行してもらい、解体範囲を説明してもらうことが大切です。直接説明してもらうことでリフォーム工事に必要な解体作業の内容に行き違いをなくせます。
店舗テナントの現状回復工事
店舗を閉め解約する場合、現状回復を求められることがあります。(契約内容により)
簡単に言うと入った時の状態に戻すです。内装と造作物などご自身が改装されたものすべて解体して元に戻すイメージです。
その際に大事なことは大家さん(もしくは不動産屋)に聞くことです。飲食店であれば厨房機器や造作物(カウンターや棚類)など次も飲食店が入る場合残しておいて大丈夫なこともあります。少しでも費用を抑えるためにもお聞きして残せるものが無いかを確認しましょう。
直接解体業者に発注する際の注意ポイントは、上のリフォーム工事の内容と同じです、こちらは大家さんか不動産屋に打ち合わせの同行をお願いするといいです。
通路が狭く建物まで重機が入れない
建物の解体工事で周辺道路が狭く重機の搬入が出来ない場合です。
お住いの地域によってはよくあることです。建物に隣接する道路が軽自動車がギリギリもしくは歩行者道路で大きな重機どころか廃材の運搬車も建物の前まで行けない場合もあります。
こうした場合全てを手作業で解体することになります。小さな重機が入れる場合は使用します。
養生足場工事は養生と作業足場兼ねたものにして、瓦や内装材など通常手作業の工程を終えて建物本体の解体に取り掛かり、屋根から順番に上からチェーンソーなどで切断しながら解体していきます。基礎部分はコンクリートを手作業で斫り解体していき、人力でコンクリートがらを片付けて整地します。
小さな重機が使用可能な場合は2階部分を手作業で解体後、1階部分の梁や桁を掴みながら解体していきます。基礎部分も小さな重機を使用して解体して積込み整地します。
直接解体業者に発注する際の注意ポイントは、ここでも手壊し解体の得意な解体業者を選ぶことが重要です。得意な業者を選ぶことで工期が大きく変わりますし、同様に費用にも差が出ます。
建物の一部分を減築する縁切り解体工事
最近増えている工事かと思います、例えば子供さんが独立して夫婦二人になり、共に高齢になってきたので2階部分を解体して平屋にしたいなどよくお聞きします。また、子供さんが大きくなり車を買うのだけど、駐車スペースがなく使っていない部屋を解体して駐車場にしたいなどあります。
直接解体業者に発注する際の注意ポイントは、リフォーム工事同様手壊し解体の得意な業者、2階建を平屋への減築であれば建築会社の担当者に打ち合わせの同行を依頼すること、建物の一部を減築する場合では解体業者、外壁業者、必要であれば大工さんそれぞれを同時に打ち合わせすることで、解体の範囲と補修範囲を行き違い無くスムーズに工事が出来ると思います。
手壊し解体こそ直接解体業者へ
手壊し解体こそ解体業者直接発注がお勧めです。どうしても重機解体より手間工期共に掛かってしまいます。その分解体費用も増加しますが、費用が上がれば当然価格の○○%という中間マージンも増加してしまいます。費用の面に限らず直接解体業者へ依頼するのであれば要望を直接伝えることが出来、行き違いを無くせます。工事の満足と不満は要望に沿うか沿わないかの違いでもあります、しっかり伝えしっかり応えてくれる業者選びが大切です。